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犬の攻撃行動の原因と治療

犬も人間同様に「心」があります。なので、ストレス、病気、トラブルなどのさまざまな原因により、心の病を引き起こすことがあります。

今回はその犬の心の病の一つでもある「攻撃行動」についてお話しします。

攻撃行動について

攻撃行動とは

吠える、噛む、威嚇などの攻撃な姿勢を続ける行為を「攻撃行動」といいます。

症状

犬の攻撃行動には、噛む・うなる・歯をむき出す・吠えるの4つの種類があります。そのうち、噛む行為のなかには、実際に噛むものと、噛みつくそぶりをみせるものの両方が含まれます。実際に攻撃せず、威嚇するだけでも、攻撃的な態度をみせるときは、攻撃行動の症状といえます。

通常、攻撃行動という場合、成犬の攻撃的な態度をさします。子犬の甘噛み行動は、成長過程で自然に発生するもので、犬が噛む行為を正常にコントロールできるようになれば、なくなるものだからです。

小型犬の攻撃行動は、一見被害が少なく問題がないようにみえますが、立派な問題行動です。たとえ飼い主に害がなくても、あまりに頻繁に攻撃行動をみせる場合は、心に問題を抱えている場合があり、放っておくと飼い主との関係に悪影響が出る恐れもあります。

原因

攻撃行動には、犬よってさまざまな理由があります。複数の理由が組み合わさっていることもあります。起こる状況のパターンから、理由を推測できます。

攻撃行動の原因となるものを順にそって、説明していきます。

病気・ケガ

ケガで身体が痛むとき、病気で苦痛を感じていえるときに、触られそうになると相手を攻撃して自分の身体を守ろうとします。

怯え

見たことのない相手、ほかの犬、以前こわい思いをさられた相手などに対しての攻撃です。後ずさりとしたり、尻尾を下げて恐がる姿勢となり、一方でうなる、吠えるなどの威嚇行動をみせます。

優位性

犬が自分を家族のリーダーだと思っているのが原因で、自分の気に入らないことがあると、飼い主や家族に吠えたり噛みついたりします。

所有性

自分のものをとられたくないといった本能が不必要に高まっている状態です。食餌や玩具などを取り上げられそうになると、うなったり噛みついたりして止めようとします。

捕食性

動くものをみると、狩りの本能を刺激され、噛みつきます。特に猟犬として改良された犬種は、この本能が出やすくなります。

遊び

通常、犬は子犬のころに兄弟と甘噛み遊びをし、それを通じて適切な噛む力を覚えます。小さいころに兄弟との触れ合いが十分でなく、噛む加減を覚えられずに成犬になると、はしゃいだときに強く噛むようになります。

性ホルモンの影響

特にオスの場合、生後6ヶ月のころから性ホルモンの影響による行動がみられるようになります。来客に吠えるなわばり意識、オス同士のケンカが代表例です。メスの場合、出産後に子犬が近づく相手を攻撃することがあります。

特発性

特にきっかけがなく、突然起こる攻撃行動です。遺伝的な疾患によるものといわれていますが、原因が分からないものも多々あります。

治療

攻撃行動の治療に際に、大型犬など、噛むことで実際に人間に危害を加える可能性が高い犬については、専門家に相談しましょう。

突然、攻撃行動がみられるようになった場合は、まずケガや病気がないか確認します。身体異常がみつからなければ、原因に応じた対応策をとります。

怯えが原因の犬には、社会化のやり直しを行います。飼い主が抱くなどして安心させながら、遠くからこわがる対象を見せて慣らします。知らない人間を恐がるようなら、相手からおやつをあげてもらうのも効果的です。

優位性が原因の犬には、普段の生活から人間がリーダーだと教えていきます。

所有性の攻撃行動は、犬本来の本能でもあるので、根治は困難です。人間との上下関係をしつけ直せば改善されることがあります。

捕食性が原因の場合は、十分な運動をさせますが、ボールやフライング・ディスクなどを投げて捕まえさせる遊びをすると、犬の狩りの欲求が満たされ、問題行動が緩和できます。

遊んでいる最中に犬が噛む場合は、まず遊びの種類を見直します、ひっぱりっこなど、犬を興奮させる遊びを止め、攻撃行動をみせたら、すぐに無視するようにします。攻撃すると遊びが終わりになると理解すれば、犬は噛むのを止めます。

性ホルモンが原因の攻撃行動は、オスに多くみられます。去勢手術をすることで性格がおだやかになり、性的本能から起こる攻撃行動が緩和される場合が多々あります。子供を生んだ後の母犬の攻撃性も本能的なもので、子犬が大きくなるうちにおさまります。最初のうちは犬を刺激せず、そっとしておくのがいいでしょう。

特発性の攻撃行動には、現在完治させる治療法がありません。しかし特発性の攻撃行動はごくまれなので、獣医師に相談しましょう。

攻撃行動のなかでも、吠える行動は、日本の住宅事情などにそぐわず、最も問題になりがちです。解決する方法として、小石などを入れてガムテープで蓋をした空き缶を用意しておき、犬が吠え始めたら缶を床に投げて音を立てる方法があります。音に驚いた犬が吠えやんだら、よくほめてあげます。

攻撃行動は一種のアピール

攻撃行動は心の病ですが、違う意味で言うと、一種のアピールです。なにかに不満や不安、痛みを飼い主の方に気づいてほしいがための行動とも考えられています。なので、飼い主の方は、愛犬が攻撃行動していた場合、生活環境や愛犬を観察してあげましょう。