愛犬健康.com

犬による人獣共通感染症について

犬の感染症の恐いところは、人間に感染するものがあるところです。人間に感染すると、最悪の場合、命にかかわる危険性もあります。

今回はその「人獣共通感染症」についてお話しします。

人獣共通感染症とは

細菌やウイルスなどが体内に侵入して増殖することが「感染」です。感染症とは、感染によって病気が引き起こした状態のことをいいます。

犬の体表や皮膚の表層に寄生する、ダニやノミなどの外部寄生虫による感染症や、犬の体内に寄生する内部寄生虫による感染症などさまざまあります。

また、狂犬病、レプトスピラ症、カプノサイトファーガ・カニモルサス感染症など、動物から人間にうつる感染症があり、それらを「人獣共通感染症」と呼びます。

代表的な人獣共通感染症

飼い主の方は、犬を飼っている以上、人獣共通感染症の可能性を考える必要があります。人獣共通感染症の代表的な病気を、順にそって、説明していきます。

①狂犬病

感染すると、人も犬も致死率はほぼ100%の最悪の感染症です。日本国内から狂犬病が撲滅されて約60年になりますが、世界中では今なお死亡者は年間5万人を超えています。いつ再び、日本に狂犬病が入ってきてもおかしくない状況です。

ワクチン接種による予防が可能で、日本では「狂犬病予防法」に基づき、91日齢以上の犬に、毎年の狂犬病のワクチン接種を義務付けられています。

国内で7割以上の犬が免疫を持てば、万が一、侵入しても、狂犬病のまん延は防止できると考えられています。

②パスツレラ症

約7割の犬の口の中に存在するパスツレラ菌による感染症です。

犬に噛まれたあと、痛みを伴う腫れと異臭のある膿が出るのが特徴です。

③カプノサイトファーガ・カニモルサス感染症

約9割の犬の口腔内に潜んでいるカプノサイトファーガ菌によって感染します。

免疫力の弱い人では、発熱、腹痛、吐き気などが起き、まれに敗血症などを起こして死亡するケースもあります。

感染した場合は、抗菌薬で治療できます。

④猫ひっかき病

ネコノミによって媒介されるバルトネラ菌が原因となり、感染した犬が人を噛んだり引っかいたりした場合に感染します。

発熱、リンパ節の腫れなどが人の症状で、抗菌薬で治療できます。

⑤ノミアレルギー性皮膚炎

犬に寄生したノミの唾液によるアレルギーで皮膚炎を発症します。強いかゆみを伴い、炎症を起こしたりします。

⑥皮膚糸状菌症(真菌症)

犬小胞子菌などの真菌(カビ)が原因で、感染部位が赤くなったり脱毛したりします。

人も動物も治療が可能な感染症です。

⑦エキノコックス症

感染したキタキツネや犬の糞から排泄された、エキノコックスという寄生虫の卵を経口摂取することで感染します。

肝臓の腫大や貧血、腹水などの症状が出るまでに通常は10年以上かかり、放置すると命を落とす危険性がある感染症です。

人獣共通感染症しないためにも予防を

人獣共通感染症を発症すると、命を落とす危険性もあるので、必ず愛犬の予防接種をしましょう。飼い主の方だけでなく、他の人にも迷惑がかかってしまうと、とんでもなく問題です。なので、定期健診も怠らず、もし愛犬が感染した場合は、すぐに獣医師に見てもらい、治療しましょう。